Fairground Attractionのデモ曲や未発表曲が収録された2枚組CD – 彼らの音楽を買うのは何度目だろう

大好きなFairground Attractionのアルバム『The First of a Million Kisses(ファースト・キッス)』の「Expanded Edition(エクスパンデッド・エディション)」と銘打たれた2枚組CDが発売されるというニュースを聞いたのって、いつだっただろう。2017年1月ぐらいだったかな。「未発表曲やデモ曲も収録」という心躍るうたい文句で、曲のリストも挙がっていた。

奇跡的にリアルタイムで接し、解散後もEddi Readerやその周辺の音楽をずっと追いかけている身としては、未発表曲やデモ曲が新たに発表されるとはもう期待していなかったので、純粋にうれしかった。アマゾンで買ったら在庫切れのステータスのままでなかなか到着しなかったんだけれど。

未発表曲は4曲。

  • I May Never Be Queen
  • Prayer for St. Valentine
  • Swing Trumpet
  • Red Ribbon

「I May Never Be Queen」と「Swing Trumpet」は曲名も初耳。「I May Never Be Queen」は3連の彼ららしい曲。Eddi Readerの声が若い。「Swing Trumpet」はトランペットがフィーチャーされたジャジーなアレンジの曲。これはオリジナルアルバムに収録されていても遜色ない感じ。

「Prayer for St. Valentine」は、Fairground Attraction解散後にMark NevinがBrian Kennedyと組んだユニットSweetmouthで発表していた曲で、Fairground Attractionもライブでは演奏していた曲。このCDに収録されているのも1989年8月にイギリスのヘンリー・オン・テムズでの屋外録音というクレジットになっている。途中ノイズが入っちゃうんだけれど、アレンジの完成度はすごく高い。

「Red Ribbon」は、やっぱりこの曲を録音していたんですねと、ちょっとうれしくなった曲。Mary Coughlanの1990年発表のアルバム『Uncertain Pleasures』にMark Nevin作曲のこの「Red Ribbon」が収録されていて、演奏しているのもMark NevinにSimon EdwardsにRoy Doddsという「Eddi Readerを除くFairground Attractionの3人」が参加、プロデューサーも同じくFairground Attraction作品をプロデュースしていたKevin Moloneyだった。

Mary Coughlanのバージョンと今回のEddi Readerが歌う「Red Ribbon」を聞き比べると、キーが違うので演奏も違うんだけれど(Eddiの方がより明るい軽やかな印象。もともと楽しい感じの曲だしね)、Mary Coughlanバージョンを聴いていたときに「Fairground Attractionでもこの曲を録音していたんだろうなあ」と妄想していたので、これが日の目を浴びてとてもうれしい。Mary Coughlanの同アルバムに収録されているもう一つのMark Nevin楽曲「Leaf From a Tree」は録音していなかったのかな。

他に、既存発表曲のデモバージョンとして収録されたのは5曲。

  • Find My Love
  • Mythology
  • Station Street
  • The Moon Is Mine
  • Walking After Midnight

デモ曲はそれぞれオリジナルよりも少し粗いアレンジ。でもいろいろと雰囲気や佇まいはできあがっている。「Walking After Midnight」はアレンジが少し異なってギターとギタロンが中心のアレンジ。

僕は彼らの音楽を買うのは何度目になるんだろうね。CDはリマスターされときに買い直しているし(紙ジャケット仕様は買ってない)、LPもあるし、7インチのシングルもCDシングルもひととおり持っているし。

過去に公式にライブビデオやプロモビデオ集(ん?出てたっけ)も発表されていたので、そのあたり含めて映像集が出たら、きっとまた買うんだろうな。でも、もう出ないかな。


The First of a Million Kisses – Expanded Edition
Fairground Attraction
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『The First of a Million Kisses – Expanded Edition』は、『The First of a Million Kisses』の全曲、『Ay Fond Kiss』から9曲、『Kawasaki – Live in Japan』から8曲、未発表曲とデモ曲が9曲の2枚組。執筆時点ではたぶんCDのみの販売で、ダウンロード販売はまだなさそう。

ブックレットには、バンドの歴史や出来事に合わせたEddiとMarkのインタビューが載っている。一緒にインタビューしたのかは知らない。


Goodbye to Songtown
Sweetmouth
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『Goodbye to Songtown』は、Fairground Attractionのセカンドアルバムに予定していた曲を、Fairground Attraction解散後にギタリストMark NevinがBrian Kennedyと一緒に「Sweetmouth」というユニット名で発表したアルバム。アルバム10曲中9曲は、いまはFairground Attractionのバージョンでも聴ける。


Uncertain Pleasures
Mary Coughlan
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Mary Coughlanの1990年のアルバム『Uncertain Pleasures』にはMark Nevinの楽曲が2曲収録されていて(「Leaf From a Tree」「Red Ribbon」)、どちらもFairground AttractionのEddiを除くメンバーやプロデューサー、Roger Beaujolaisなどゆかりのミュージシャンが参加している。

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