革靴へ

2001/08/19

新しい革靴。

「誰か気がついてよ」と思うけどわざわざこっちから言うほどでもなく。

慣れてないので歩きにくい。

足がつりそうだ。

やっぱりもう一つ小さいサイズにしとくべきだったと思う。

靴擦れしそうだ。それは痛そうだ。痛そうだ。絆創膏だ。

最初のデートみたくお互いにぎこちない感じで。

ちゃんと僕の足に馴染んでくれるのかと心配したり。

仲良くなれるのかと心配したり。

でもきっと僕は君をひどい目に遭わせたりするんだろうなあと思ったり。

でも君はそんな僕にお構いなしで。

いや本当は忠犬の如く従順なのかも。

とにかくよろしくだ。


2001/11/23

革靴へ。

いつも心の中で思っていることを今日は声に出して言ってみようと思う。

いわゆる「告白」というやつだね。これは。

コホン。うん。

やっぱり君は僕の足よりも一回り大きいような気がするんだ。

いや、別に構わないんだけどね。

いつも僕は立ちっぱなしのようなものだから

すぐに足はむくんで君の大きさが気にならなくなるんだけれど、

朝、駅に君と歩いているとやっぱりカッポカッポとしてしまうんだ。

カッポカッポカッポカッポ。

朝のひんやりした澄んだ空気の中をカッポカッポと歩くのは

清々しくもありまた幾らか恥ずかしくもある。

いや、別に構わないんだよ。

君の従順さにはいつもながら感心している。

明日もよろしくだ。

おっと、明日は休みだった。ゆっくり休んでくれたまえ。


2002/02/05

最近気がついたんだけど、

どうも君を履いていると靴下が破れやすいみたいなんだ。

もうこの冬で3足の靴下を駄目にした。

どれも見事に踵のところが破れ、

そのうち1足は親指の下の辺りも破れた。

で、実はどうやらどれも君を履いていた日なんだよ。

いや、何もかも君が悪いと言ってるわけじゃない。

きっと僕もひどい歩き方をしてるんだろうし、

靴下だってもしかしたらくたびれていたのかもしれない。

ただ、ひとつ気に留めておいて欲しいのは、

僕たちは必ずしも相性がいいとはなかなか言えないということなんだ。

そこのところをよく踏まえて、

これからもひとつまたよろしくということで。

ではまた明日。

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