12/11、つじあやののライブ・ツアー「CALENDAR MUSIC」、大阪市中央公会堂に相方さんと行ってきた。「う列」19番と20番。「思っていたよりもとてもよかった」と書くと失礼なのかもしれないけれど、本当にそんな感じだった。思っていたよりもずっとよかった。
大阪市中央公会堂は、2002年の改装前のずいぶんと昔に一度だけ行ったことがあって(高校の時か?)、うろ覚えの記憶では薄暗い灰色の印象しかなかったけれど、外観はもちろんのこと内装もずいぶんと綺麗になっていた。この場所を会場に選んだのは正解。
あと、今回改めて思ったのは客層の幅広さ。中高年層が妙に多いような気がする。あとファミリーとか。
「CALENDAR MUSIC」と題されたツアーの名の通り、ライブの内容は春夏秋冬の順に時間軸に沿って進行。季節が変わるごとに、つじあやの嬢の横のテーブルにある花瓶に違う花が飾られていく。大げさではないものの、少しショー的な要素がところどころに入れられている。
バンドの演奏する「春色のワンピース」にのって、花束を抱えて登場。なんだか知らないけど「わー」と笑ってしまった。少し挨拶を入れてから鼻歌を合わせる感じで曲を進め、間を置かずに「春風」。ライブで聴いたのは初めて。確かタンバリンも持たずに(ウクレレも持たずに)棒立ちで歌っていたような…。声がなんだかケロケロした感じに聞こえる。わー、ギターがヒックスビルの木暮さんだ。他はだいたいいつものメンバー。
「ブルー」はアルバムではかなりエレクトロな感じだったけれど、ライブではストレートでちょっと重い感じだった。やっぱりバンドでやるとそう聞こえてしまうのかもしれない。と思ったとたんに軽いイントロが。おお「おいたままラブレター」では。かなり意外。ちょっと嬉しい。「クローバー」がなかったのが残念。
「お天気娘」を見ていて思ったのは、この人はやはりウクレレがずいぶんうまくなったなあと。ちょっと前ならストロークでずっと通していたものを、曲の中でストロークとピッキングを使い分けていたり、その他諸々、もうなんだか完全にミュージシャンだ。当たり前なんだけど。
とのんびり構えていたら、次の曲でびっくりすることになる。エレウク(エレキウクレレ)に持ち替えて、「やっぱ、夏はこれや思うねん」とつじあやの嬢に似合わない台詞(軽いタメorドスを含む)で始めたベンチャーズの「パイプライン」。結構唖然として眺める。やっぱり「恋人どうし」のPVに出ている林泰文つながりで映画「青春デンデケデケデケ」経由だろうか(ちなみに僕はこの映画が大好きだ。一番最後の「ジョニー・B・グッド」でわんわんくる)。しかもあやの嬢はリードを弾いているでは。わーわーわー。
続けて「太陽に隠れてる」のGSアレンジバージョン?みたいなの。これもわーわーわーって感じ。相方さんに向かって静かにコーフンして何か喋ったような気がする。なに喋ったか思えてないけど。CDで弾き語りの曲がバンド・アレンジになることは他のアーティストではあんまりないので(逆はよくあるけど)すごく新鮮。そうだ夏の曲だったんだ、と。
そして「『Shiny Day』をわたしから始めます」とディストーションのエフェクターをガシッと踏んでエレウクでイントロを弾き始める。いやはや、もうなんだか、あのPVのつじあやのと全然違うイメージでパワフルな演奏。ガシガシ弾いてる。はっはっは。「愛の真夏」まで、夏の曲はすべてエレウクで通していた(と思う。たぶん)。
秋で衣装替え。「月」は初期にはない技巧的なメロディが好きだ。秋の夜のカコーンとした(ん?)雰囲気をなぞろうとするアレンジも好きだ。秋のイメージは月だと言って、秋はすべて月の曲。なんと「三日月の夜」まで! うわあ! 相方さんも好きな曲。文学少女的雰囲気に満ちあふれた隠された名曲。それでもMCでは三田牛がウマくて感動した話を延々と。
ここからは冬の曲。冬の曲が一番多かった。「恋人どうし」はダブルベースでやって欲しかったな。「星降る夜のクリスマス」で本編終了。
アンコール(ちょっと暗転が長かった)後はみなさんTシャツで登場。弾き語りでやった新曲「そばにいるよ」は、サビがこれまた技巧的なメロディラインの曲。サビに英語のフレーズが出てきたけど、でも、いいね。
終わったのが19時半過ぎ。ほぼまるまる2時間。22曲もやっていた。こんなにやったのは初めてじゃないかな? 充実した内容だったと思う。アルバム『CALENDAR CALENDAR』は僕の中では企画アルバム扱いになっていて、アルバムとしてはそれほど魅力を感じてなく(曲はいいんだけどね)、ライブも「きっといつもみたいな感じだろうなあ」ぐらいにしか思っていなかったからかもしれない。とにかく、構成もバンドのアンサンブルも含めて、とてもよかったよかった。
- 春色のワンピース
- 春風
- ありきたりのロマンス
- ブルー
- おいたままラブレター
- お天気娘
- パイプライン
- 太陽に隠れてる
- Shiny Day
- 愛の真夏
- 月
- 黄金の月
- 三日月の夜
- パレード
- 明日によろしく
- ゆびきり
- 恋人どうし
- 星降る夜のクリスマス
- 風になる
- そばにいるから(新曲)
- チョコレート
- 新しい日々