イタリアの郷土料理の触りを座学で1年間勉強したけれど、意図せず2024年に振り出しに戻って最初からやり直すことになった話

イタリア地方料理の書籍

2023年はイタリアの郷土料理の触りを座学で1年間勉強したけれど、意図せず2024年に振り出しに戻って最初からやり直すことになった話。

ふとイタリアの郷土料理というか地方ごとの料理をもう少しちゃんと理解しておきたいと思ったのが今年の1月か2月。

きっかけは特にない。イタリア料理そのものへの興味は大学生の頃からだけど、落合務さんやカルミネさんの料理本を買って少し作ってみるといった一般人程度の関心程度。大学を出てたまたまサイゼリヤに入社したという経歴も一応あるけれど、それは今回の直接のきっかけじゃない。

そこそこ馴染みのあるイタリア料理に対して、そういえば僕はイタリア料理に詳しくないよね?と薄々感じていたのが積もり積もってそのタイミングになったのかもしれない。何かの場面で少し知っているようなそぶりを振る舞うことがあっても実は僕はイタリア料理に対して何も知らないよね?とか、北イタリアとか南イタリアとか偉そうに言ったりしてもイタリアの州の名前を全部言えないよね?都市の位置もちゃんと知らないよね?北イタリアってどこまで?食材や料理の特徴って詳しく言える?とか詰めるように自問したときに、「いや、何も知らないです」と下を向いてごめんなさいを繰り返していて、じゃあ少し勉強してみようとなったのが1月か2月。

2月の下旬、吟味して書籍を2冊買った。

書籍『イタリアの地方料理』『完全版イタリア料理手帖』
書籍『イタリアの地方料理』『完全版イタリア料理手帖』

1冊は安定の柴田書店の専門書『イタリアの地方料理』。州ごとに特徴的な料理を紹介しているらしい。少し躊躇するお値段の大型で分厚い本。

もう1冊はコンパクトな『完全版イタリア料理手帖』という本。料理や食材の情報を辞書的に調べられそうな本。

結果としてこの2冊はとても良かった。柴田書店の専門書の方は州ごとの地理的環境、食文化、採れる食材などの解説があった上で、たくさんの名だたる日本人シェフによる代表料理が紹介されていた。コンパクトな本の方は食材の情報を調べるのに重宝した。

週末に少し時間を取って、州ごとの特徴を把握しながら本のページをめくっていった。もちろんインターネットも大活躍した。DeepLがイタリア語に対応していて超絶便利。理解を進めるために、Googleドライブのファイルにもまとめていった。州の特徴、主要な食材、料理名とその料理の内容などなど。

8月にはもう1冊書籍を追加した。

『イタリア料理検定教本2023年度』
『イタリア料理検定教本2023年度』

検定を受けるつもりもないのに『イタリア料理検定教本』の2023年度版。検定の教本は情報が整理されていてこういうときにいいよね。これも躊躇するお値段だけど。

「イタリアの郷土料理を勉強した」と言えば聞こえはいいけれど、たかだか基礎的で表面的なところをなぞったにすぎない。でも州や都市の地理やその食文化の特徴もだいぶわかるようになってきた。イタリア料理屋さんのメニューを見るのが楽しくなったし、サイゼリヤのメニューの意味が改めてわかったりもした。「青豆の温サラダ」がヴェネト州の料理をベースにしていることに気付いたのは個人的な大発見だった。

本当はワインもイタリア食文化を構成する上で欠かせない要素だけれど、そこまで理解が追いつかなくてワインは横に置いた。情報量も多いし、僕自身もそこまでお酒に強いわけじゃない。2年ぐらい前からワインを楽しみ始めているけれど、たぶんワインに関しては永遠に素人だ。

で、秋ぐらいにはひととおりイタリア20州を全部なぞることができた。北から南へ、ヴァッレ・ダオスタ州からサルデーニャ州まで。もちろん全部頭に入ってなんかいない。でも、Googleドライブに入ったファイルを見ながらたどたどしく説明できるかもしれないレベルにはなった。ちょっとした成長だ。

ちょっとした達成感を味わいながら、一休みした。

11月後半。Googleドライブにまとめていたファイルを開けようと思ったら見当たらなかった。あれ?おかしい。「イタリア」というキーワードでGoogleドライブを検索しても出てこない。間違えて削除してしまったのかもしれない。ゴミ箱を探してもない。調べるとゴミ箱に移動して30日間経つと完全に削除されてしまうらしい。

「Googleドライブのファイルが削除される不具合」というニュースがちょうどそのタイミングであった。それに当たってしまったのかもしれない。いやうっかり僕が削除してしまったのかもしれない。真相は闇の中。

とにかく、1年ぐらい勉強してまとめていたファイルがなくなってしまった。とにかく悲しいマキタニ。

さすがにちょっと落ち込んだ。人知れず落ち込んだ。なんなら年の瀬に38度の熱を3回記録して焦った。インフルエンザでもコロナでもなかったから余計に厄介だ。

まあでも。書籍がなくなったわけでもないし、イタリア食文化がなくなったわけでもない。僕が勝手にメモ代わりにまとめていたものが見当たらなくなっただけだ。もう一回なぞればいいじゃない。今度はもう少しきれいにまとめられるかもしれないし。

ということで、2024年は振り出しに戻ってもう1回イタリアの郷土料理を北から南までなぞることにした。たぶんもう少しは詳しくなれると思う。いい目標ができた。悔しいけど。

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