某日、中華料理店にて。リニューアルしたそのお店に1年以上ぶりに入店し、ひとりで五目炒飯を楽しんでいた。ホールにいる2人の店員さんはみな中国出身のようで、接客は日本語だけど店員さん同士の雑談は中国語だった。複数の言語を支障なく使えるのは本当にうらやましい。
1人の女性がお店に入ってきて、僕の斜め前の席に座った。程なく女性の店員さんに注文のメニューを頼み、店員さんは「担々麺をお一つですね。辛さは普通でよろしいですか?」と聞いた。すると女性はそれには答えなかったように見えた。不思議に思って見ていると、女性はどうもスマホを取り出し、何かをしている様子だ。そしてそれを店員さんに見せている。
すると店員さんは突然中国語で喋りはじめた。女性も中国語で答えている。どうやら女性のお客さんも中国出身だったようだ。先ほどのスマートフォンはもしかしたら中国語を日本語に翻訳した画面を見せていたのかもしれない。店員さんもお客さんが中国語を話せるとわかって、途端に会話が弾みはじめた。よかったよかった。どことなく会話は楽しそうだった。
五目炒飯はおいしかった。五目炒飯はまあどこで食べてもおいしい五目炒飯だ。